明治村

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愛知県の明治村に以前撮影会でご一緒していた方たちと撮影に行く。
モデルさんはなしで、建物・風景の撮影。
明治村はその名のとおり、明治時代にテーマを絞ったテーマパーク。
とはいえ、メインとなるのはイベントやアトラクションではなく、
建物そのもの。建物の博物館と言ったほうがいいかもしれない。
宇治山田郵便局、三重県庁舎、聖ヨハネ教会堂、札幌電話交換局、帝国ホテルなど、
明治時代の建物が多く移築されている。
山間にあるため、現代の市街からは隔絶されており、
帝国ホテルや、写真館では、鹿鳴館風のドレスや矢絣など
「はいから」な衣装を借りることもでき、明治の雰囲気に浸るには絶好の場所だ。


解ったことがいくつかある。
僕は建物、建築物を撮影しても、あまり楽しめないということ。
シャッターは押してものめりこめないし、出来上がったのを見てもやっぱりいまいち。
撮れども最近抱え続けていたもやもやが一層深まったように思えていた。

いい作品どころか、自分が気に入るものさえなかなか撮れない。
だからこのサイトにさえ撮ったのをあまり載せてない。
スライドショー形式で出したのは、4月。
その間も写真をとって入るが、これは、というのがやはりない。
先の見えない霧の中にいるような感じだ。


漱石、鴎外の住宅で薩摩琵琶を弾いている方がいた。
一般の方ではなく、ボランティアか、職員なのだろう。
室内を見回っているうちにお話を伺い、琵琶の演奏をしていただいた。
平家物語だった。

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一通り演奏された後で、言われた。
「あなたの息遣いにあわせて、弾いたのです」
驚いた。
演奏した節は即興であり、譜面も何もないこと。

辞去し、歩いていてもその言葉が耳から離れなくなっていた


たぶん、そういうことなんだ。

小説に限らず、音楽に限らず、なんあれ、自分の好きな作品とは、
驚き、悲しみ、憤り、喜びを分かち合うことができる。
いや、自分と登場人物とが一体化する。
私は私でありながら、主人公であり、ヒロインであり、登場人物の一人になる。
音楽でもそうだ。私の気持ちを代弁し、表現している。
写真でもそう。スティーブ・マッカリーが撮影した
アフガニスタン難民の少女の表情には、
苦悩があり、混迷があり、絶望があり、希望がある。
それを己のものとして感じることができる。

私が鑑賞者となる場合のいい作品の定義とは、
つまり、被写体と一体化できることだ。

製作者としての立場からすればどうか。
被写体と鑑賞者が一体化する上で、製作者のことは気にならなくなる。
まるで、二つの間にあるけれども見えないガラス板のように。

実際、書いていても、「降りてくる」瞬間というのはある。
書いているというよりも、そのまま書き写しているような感覚。

だが、ただ無になればいいのか?

違う。

被写体に対して何も考えず、何も思わずに撮影しても、
それはただ、写しただけだ。
それでは何の感動も産まない。

無になるということの意味が違うんだ。

「あなたの息遣いにあわせて、弾いたんです」

作者は被写体に対して、興味を持ち、心を開き、一体化するんだ。
あたかも二本の磁石がくっつけば、一本の磁石として振舞うかのように。
熱狂と冷静を兼ね備えて、被写体を作品とする。

あるいは、アンプのようなものだ。
被写体に接続し、その思いを、言葉を、人生を
音楽、小説、写真という媒体に変換し、増幅する。

大切なことは心で共鳴すること。
作者の心が共鳴するからこそ、鑑賞者にも響く。

やっとわかった。


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コメント(5)

昨日はお疲れさまでした!

“シャッターを押す瞬間”というのは,何に感化(“感化”という言葉で片付けられるものかどうかわかりませんが)されて1mm弱のストロークのレリーズボタンを押すのか.未だに自分自身でもわかりません...というより,わかった時点でその葛藤から解脱できるんだろうか??まだまだ自分は解脱できそうにありません......

被写体への一体化,鑑賞者との共鳴,文字で書くと数文字にしても,体現することのなんと難しいことか!だから苦しく,だから楽しいのだと自分に言い聞かせてシャッターを切り続けます(^_^).

お疲れ様でした。
気に入った写真は撮れました?
コンテストに入賞したら、おごってください(笑)

銀塩のみのため,まだ上がり以前にDPさえ出してない状態です...(>_

ということでコンテスト応募は来年にしようかな......入賞したらごちそうしまっせぇ〜!ただしファミレスで(^_^;;).

…琵琶の音色を切り裂く、’80年代からやってきた モーターサウンド…

キミの感性をかき乱してしまったかもしれない…
m(_ _)m

共感することは全てに通じます。でなきゃ相手に対し、メッセージを送れませんから(笑)。
私からキミにお願いがあります。

“あまり自分を責めないで下さい!”

今の世の中は情報社会ですよね。ネコも杓子も “知識” を有してます(非IT人間も稀に居ますが)。

その結果いまの日本は、『他人を責める大人と、人知れず己を責める子供』を産み出してしまいました。

受け止める事,泥をカブる事,そして他人を尊重した上で、自己主張する事‥
キミは指摘と論破の向こうに、光など見えない事を知っている。

故に私と再会したのでしょう。

小説~写真→写真~小説。
ご活躍を期待しています。

>minamiさん

応募するつもりの写真がラボから上がってきました。
いい感じ。
が、応募票を書いていてふと気が付きました。
「撮らせてもらってもいいですか?」
とは聞きましたが、「応募してもいいですか」と
聞くのを忘れてた^^;
今回は見送りです。
ファミレスで「ここからここまで全部」を
一度やってみたいので楽しみにしてます^^


>club‐F準備基地さん

自分を責めてるわけじゃないんですけどね^^;
ただ、自分が撮った写真を見て、楽しい気分になりたいだけなんですよ。
手ブレ、黒つぶれ白とびは卒業した、とはいいませんが、ある程度なくなりましたので、次に質を高めていきたい。100枚に1枚のいい出来を、2枚、3枚に増やしていきたい。
考え無しにただシャッター押してたんじゃそれは無理だということに気付いたわけです。

必要なのは想像力ですね。

被写体をどう撮れば最も魅力的に、自分が心を動かされたように再現できるか。
それを考えて撮る。
まぁ、言うは安しですけどね^^;

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このブログ記事について

このページは、が2007年6月18日 14:52に書いたブログ記事です。

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