鈴木祥子というアーティストが僕に与えた影響は計り知れない。
ラジオから聞こえてきた「サンデーバザール」は16歳の僕には衝撃だった。なんていう切ない、なんていうキレイな、なんていう激しい歌なんだろうと。
以来、アルバムを買い揃え、ライブにも何度も足を運んだ。
渋谷のクラブクワトロだったと思うが、「プリヴェ」(アルバム『私小説』収録![]()
)をはじめて聞いたとき、「愛していると言って、──言って?」という歌詞には思わず鳥肌が立った。
川村真澄さんが提供した歌詞も素晴らしいが、本人の書いた歌詞も心に突き刺さる。鋭く深く刺さって、痛い。
僕の好きな「恋人たちの月」![]()
という曲が収録されていることもあり、誰かに勧めるときはとりあえずベストを推すが、ベストにないアルバム収録曲にも思い入れがあり、一枚と選ぶことが出来ない。初期からのファンだけど、ロック色の強い曲も、ワーナー時代も、それ以降現在に至る最近の曲もどれもいい。最近のアルバムでは「BLOND」![]()
が印象的だ。マリリン・モンローの伝記に触発されたという歌詞は、シンプルでストレート。それでいて深淵を覗き込む思いがする。3月から6月は特に、ふとした拍子に彼女の曲を思い出すことが増える。その曲を聴き直すためにアルバムをかけると、他の曲の新たな面を発見する。あるいは僕の心が引き出されるのかもしれない。
寂しがりやなのにどこかあきらめていて、醒めてさえいる。でも破壊的なほどの激情も抱えていて、何かをずっと捜し求めてる、という僕の女性観の骨格は彼女の歌なのだろう。

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