秋のように色彩豊かなのに、透明感がある。乾いているのに潤いを感じる。矛盾しているようだけど、Ann Sallyの歌声にはそんな印象を受ける。
アルバムにはカバー曲が多いが、歌いこなしは見事としかいいようがない。すっかり自分のものにしている。ファーストアルバムの「All I Want」「Both Sides,Now」はJoniMitchel本人かと、思わずアルバムを見直した。歌唱力があり、表現力も豊か。新しいアルバムではタイトルのまま、ニューオリンズジャズを歌っている。これまでのアルバムとは雰囲気が違うが、それでもやはりAnn Sally以外の誰でもない音楽になっている。
良く聴くのが「moon dance」。英語、スペイン語の曲がメインだが、アルバムに2曲ほどの日本語曲がまた秀逸。「蘇州夜曲」![]()
は川面に浮かぶ月影のように詩の美しさが見事に響いている。ライブで聴いたカバー曲もいい。もともといい曲なのだけど、彼女が歌うと叙情豊かに美しく聞こえる。
静かな夜には、いや日曜の昼間に聞いても穏やかで満たされた気分にしてくれる。ずーっとリピートで聞いていても飽きの来ない、それでいて味わいのある楽曲だ。
このアルバムを聴くと、Ann Sarryを僕に教えてくれた人を思い出す。もう確かめるすべはないけれど、彼女も今頃、このアルバムを聞いているのだろうか。
Brand-New Orleans / Ann Sally
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